副院長・小児科医あいさつ
小児科の外来は新生児から中学生までの子どもたちがやってきます。初めて子どもたちと出会うのはワクチン接種で来院する生後2か月の時がもっとも多いです。安らかな寝顔やほんのりとした笑顔に出会うたび小児科医としての喜びを感じます。
そしてこの小さな命は日々、年月とともに成長していきます。その成長をずっと見続けることができるのもこの仕事の醍醐味です。
しかし、彼らはいつも親たちを心配させます。
夜泣きや、偏食、かんしゃくがひどい、言葉がなかなか出ない、学校に行けない、喘息、アトピー性皮膚炎、夜尿がいつまでも続く…時代とともに、社会の変化とともに子どもの病気も大きく変わってきました。
ずいぶん昔は喘息のため学校に行けなくて長期入院する子もいました。また、後遺症を残したり致死的な転帰をたどることが多い細菌性髄膜炎にもしばしば遭遇しました。しかし、今は、ワクチン接種により細菌性髄膜炎はほぼ絶滅しました。麻疹はもちろん、水痘、おたふくかぜ、ロタウイルス腸炎など今までほとんどの子どもがかかっていた感染症はワクチンで予防できるようになりました。
アトピー性皮膚炎や喘息、夜尿症、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、肥満、便秘症など子どもたちの慢性疾患は有効な薬剤が開発され治療のガイドラインも整備されきちんと治療を続ければたいていは治癒するようになりました。
不登校や発達障害、チック症など子どもたちの心や発達のつまずきは親たちを悩ませ、子どもたちはつらい思いや悲しい体験を重ねています。発達外来では、複数の臨床心理士による発達検査やカウンセリングを行いつまずきの原因を探っていきます。
起立性調節障害の診断のために専用の自動血圧計を導入しました。簡単に新起立試験を実施することができます。
診断後、治療や療育が必要な場合は外来でカウンセリングやプレイセラピー、薬物療法を実施します。療育が必要な場合は当院の児童デイサービス(ぱる)や他のデイサ-ビスにつないでいきます。必要に応じて療育センタ-や学校や保育所、幼稚園との連携を行います。
病気を治す医療だけでなく、子どもたちが、さまざまなつまずきを重ねながらも人を信頼し希望に満ちた人生を歩んでいけるよう支援することができたらといつも願っています。
小児科外来が大切にしていること
保護者に規則正しい生活(早寝、早起き、朝ごはん)の大切さ、幼児期早期からのメディアへの暴露の予防、メディア漬けにならない提言(PDF)をしていきます。
ワクチンで防げる病気(VPD)にかからないよう予防接種の大切さを伝えます。(KNOW VPD!)
病気についての正しい知識を伝え、子ども自らが自分の病気を治していく力を与えていきます。アトピー性皮膚炎のスキンケア記録、喘息日誌や夜尿日誌、排便記録、体重記録など親子で記録してもらいます。
夜尿症や便秘、肥満はそのうち治る病気ととらえるのではなく積極的に治療が必要な病気だということを伝えていきます。
チ-ムで治療をすすめていきます。
検診や肥満は栄養士や臨床心理士と、発達障害やこどもの心の問題は臨床心理士と協力しながら外来チ-ムで検査、治療をすすめていきます。
「お待たせしない外来」、「待ち時間が分かる外来」をめざしています。
予約システムを活用し、時間予約をされた患者様は時間通りに診察でき、時間予約が取れなかった患者様は、予約サイトにて順番まで「あと何人」がわかります。
診療時間 / 担当医師
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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8:30~12:30 | 小坂 康子 | 高橋 真弓 | 高橋 真弓 | 高橋 真弓 | 小坂 康子 | (第1・2)冨岡 啓太 (第3・4)高橋 真弓 |
15:00~18:00 | 高橋 真弓 | 高橋 真弓 | 小坂 康子 | 発達外来のみ完全予約制高橋 真弓 | 高橋 真弓 | (第1・2)冨岡 啓太 第3.田村ベリース結実 第4.吉里 倫 |
問診票について [NEW]
初めて受診される方は、問診票のご記入をお願い致します。
詳しくは窓口又はお電話でお問い合わせください。
診療案内
- 一般診療(発熱、咳、鼻水、嘔吐、下痢などの症状に対応します)
- アレルギー(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギ-性鼻炎、花粉症)
- 夜尿症(おねしょ卒業プロジェクト)
- 肥満や便秘
- 発達外来 予約制(発達障害・起立性調節障害・不登校・チック症・子育ての悩み)
予防接種
予防接種は毎日行っています。専用の待合室がありますので、そちらでお待ちください。
予防接種の相談、計画も行っていますのでお気軽にお申し出ください。
乳幼児健診
医師、看護職員、保育士、臨床心理士、栄養士など様々な職種の専門チームでの健診を行っています。
また、健診時に予防接種を受けることもできます。
1歳半、3歳半健診は12月末まで行政からの委託事業として行っています。4か月健診の委託事業は来年1月以降も継続して行います。
1歳半以上の健診では、「スポットビジョンスクリーナー」という機器で子どもの弱視(視力の低下)の有無を検査します。これは、数秒で痛みを伴うことなく簡易的に目のスクリーニング検査することができます。
子どもの弱視は2~3%に見られるといわれていますが、発見が難しく、日常生活では気付けないことも多くあります。弱視は適切な時期に介入すれば視力の回復が期待できますが、発見が遅れると視力障害が残ってしまうことがあります。
健診以外でも、お子さんの見え方が気になる方、検査を希望される方はお問い合わせください。
発達外来
ADHD、自閉症、学習障害などの発達障害や、不登校、起立性調節障害、チック症などの子どもたちの心の診療を行っています。
臨床心理士による発達検査やプレイセラピーや心理療法などを行っています。
発達支援が必要な子どもたちのデイサービスもあります。
- 視線が合いにくい
- ことばの遅れがある
- 多動で目を離すとどこへ行くか分からない
- 友達とうまく遊べない
- 言ったことがなかなか伝わらない
- こだわりやかんしゃくがひどい
- 登園・登校しぶりがある
- 朝起きれない、立ちくらみがある
- チック症状がなかなか治らない
など、子どもの発育や心の発達にご心配な時はご相談ください。
小児アレルギー外来 [NEW]
小児アレルギー疾患は、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アレルギー性結膜炎、食物アレルギーといったように、色々種類があります。これらは似たような仕組みで引き起こされる病気なので、ひとりで複数の小児アレルギー疾患を抱えてしまうことも珍しくありません。すると小児科・皮膚科・耳鼻科・眼科といったように、たくさん病院に通わなければならず、とても大変です。
そこで私たちは、小児アレルギー診療のプライマリ・ケア医を目指しています。ひとつの小児アレルギー疾患だけを診療するのではなく、全ての小児アレルギー疾患を同時に診療しています。どの小児アレルギー疾患を抱えていようとも、複数の小児アレルギー疾患を抱えていようとも、一通り初期検査・初期治療できるよう準備しております。もしアレルギーが重症で専門的な治療を必要とする場合は、小児アレルギー診療が得意な総合病院と連携・協力して治療いたします。
小児アレルギー疾患でお困りのお子様や、小児アレルギー疾患のために複数の病院に通うのが大変な方は、ぜひ当院に相談してみてください。
病児保育室
子どもさんが風邪をひいたり、熱を出した時、仕事や急な用事で保護者の方がそばにいられない時に保護者に代わって昼間の育児を応援します。
保育園等に通園している場合だけでなく、在宅の子どもたちも利用できます。
関連サービス
基本情報
広島県広島市安佐南区緑井2丁目12-25
TEL:082-879-3143
FAX:082-879-3190
E-mail:asuka@smail.plala.or.jp
駐車場:29台
〔小児科〕高橋 真弓・小坂 康子・冨岡 啓太