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アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは

アレルゲンによってくしゃみ、鼻水、鼻づまりをきたす病気です。多くの場合、アトピー素因(本人や家族に何らかのアレルギー疾患がある、血液検査で好酸球やIgE抗体が上昇しているなど)があります。

『通年性』アレルギー性鼻炎と『季節性』アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎には、一年を通じて鼻が悪い『通年性』と、季節によって鼻が悪くなる『季節性』があります。『通年性』の原因はダニ、『季節性』の原因は花粉(スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサなど)が有名です。鼻アレルギー診療ガイドライン2020によると5-10歳の30.1%がスギによるアレルギー性鼻炎だといわれており、子どものおよそ3人に1人はスギ花粉症だと考えられています。

アレルギー性鼻炎と気管支喘息『One airway, one disease』について

気管支喘息がある人は、高率にアレルギー性鼻炎を合併しています。アレルギー性鼻炎と気管支喘息は同じ空気の通り道で互いに影響し合っているので、どちらか片方が良くなれば、もう片方も良くなります。逆にどちらか片方を治療せず放置すると、もう片方まで悪くなってしまいます。これを『One airway, one disease』といいます。アレルギー性鼻炎の治療は、気管支喘息を悪くさせないために、とても大事なことです。

診断について

鼻症状が典型的であれば、検査せずにアレルギー性鼻炎と診断して治療をしています。診断に迷う場合、治療効果が不十分な場合、アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)を行う場合は、血液検査でアレルギーの検査をしています。

症状を抑える治療について

  1. 鼻噴霧ステロイド
    鼻噴霧ステロイドは炎症を協力に鎮めてくれます。ステロイド含夕量は少なく、ほとんど吸収されませんので、ステロイド飲み薬のような副作用は起きません。協力かつ安全な治療薬で、眼症状も良くしてくれます。ただし適切な方法で使用しないと、効果が発揮されません。当院でしっかり指導いたします。
  2. 抗ヒスタミン薬
    くしゃみ・鼻水のタイプに有効とされています。
  3. ロイコトリエン拮抗薬
    鼻づまりするタイプに有効とされています。
  4. アレルゲンを除去する
    ダニや花粉といった、アレルゲンを除去することも大事です。特にダニの掃除はコツがあります。当院でしっかり指導いたします。

これらの治療で十分症状を抑えられなければ、アレルギー診療が得意な総合病院に紹介します。手術や注射薬なども含めた治療を考えてもらいます。

アレルギー性鼻炎を治す治療について

鼻噴霧ステロイドをはじめとする治療は、症状を抑えるだけです。アレルギー性鼻炎が治るわけではありません。そこで、アレルギー性鼻炎を治す治療として舌下免疫療法があります。重症・軽症にかかわらず、5歳以上のダニ・スギによるアレルギー性鼻炎患者全員が対象となります。約90%の人において症状が軽くなる優秀な治療ですので、積極的に勧めています。

アレルギー性鼻炎のゴールについて

  1. 鼻症状が抑えられ、集中できる、ぐっすり寝られる。
  2. 舌下免疫療法を続けることで薬が減らせる、もしくは必要なくなる。
  3. 気管支喘息を悪くさせない。

鼻アレルギー診療ガイドライン2020では、日本人の49.1%がアレルギー性鼻炎だと報告されています。つまりおよそ2人に1人はアレルギー性鼻炎なのです。そして、自然に治ることもほぼありません。子どものアレルギー性鼻炎も急増しています。ぜひ一度当院にご相談ください。